このたび、2024年12月31日をもちまして、8代目理事長・氏田善宣が任期満了により退任いたしました。理事長としての2年間、全国の多くの仲間とともに「志に生きる」日々を重ねてまいりました。能登半島地震の発災、社会の急激な変化、飲食業を取り巻く環境の厳しさ。そのすべてを乗り越え、改めて私たちが信じる飲食業の尊さと可能性を見つめ直す時間でもありました。在任中にいただいた多大なるご支援とご厚情に、心より感謝申し上げます。以下に氏田より、皆様への御礼と想いを込めたご挨拶を掲載させていただきます。ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。皆様には益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。この度、2024年12月31日を持ちましてNPO法人居酒屋甲子園の理事長を任期満了により退任させていただく運びとなりました。本当に長い間、公私にわたり皆様方より賜りましたご厚情には、心より感謝し厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。あれは、大切な方と共に新年を迎え、世界中が喜びに満ちていた2024年1月1日 16時10分 突如発生した能登半島地震。激動の数年間を乗り越えた矢先「やっと光が見えたのに」被災地の皆様の状況を考えると胸が張り裂けそうでした。余震が続き電気も復旧されていない真っ暗な街。被災された方が、ボランティアチームと一緒に私たちの物資を受け入れてくださり、涙を浮かべ「ありがとう」と笑顔で伝えてくださいました。昨日までの当たり前がどれほど「有難いか」改めてこれまでの日常、一つ一つの些細な事柄に、いかに無関心で過ごしてきたかを気づかせていただきました。創業から19年居酒屋甲子園の歴史の中で大きく変えてないものが2つあります。1つ目は「居酒屋から日本、世界を元気にする」という目的です。創業理事⻑の大嶋がずっと言い続けている言葉「志に生きる」お金、地位、名誉、名声に生きるのではなく「志に生きる」。歴代の理事、そしてこれまで関わってくださった全ての皆様の活動を振り返ると間違いなく「志に生きていた」と尊敬と誇りを持ち言いきれます。2つ目は「共に学び、共に成⻑し、共に勝つ」という理念です。本来ライバルである同じ地域の飲食店同士が、お客様を取り合うという小さな次元ではなく「共に学び、共に成⻑し、共に勝つ」事で、我がまちを盛り上げこの日本が誇る居酒屋という文化を次世代に紡いでいく。この理念、そして目的という純度の高い在り方があるからこそ「志に生きる」日本全国の同志の皆様と共に2023年、2024年の2年間を志高く活動をする事ができました。年々、我々外食産業を取り巻く環境も経済状況も目まぐるしく変化しており2030年には日本の労働人口が664万人不足するといわれる中、テクノロジーの急速な発展と共にお客様の価値観、消費動向もこれまでとは大きく変わっています。情報化社会、表面上の情報は誰でも入手できる便利な時代だからこそ顔と顔を合わせ心からの対話を重ねる場所が必要です。そのかけがえのない場所が、私たちの愛してやまない飲食業です。10年後20年後30年後、好奇心溢れる世界中の子供たちがこの飲食業というステージで、私たちと手を繋ぎ共に仲間を幸せに、共にお客様を笑顔に共に居酒屋から日本、そして世界を元気にするその日まで一歩一歩皆様と共に成⻑させていただければ幸いです。最後に、今年も日本全国にて沢山の希望と感動をいただきました。「日本は終わってなんかいない!」子供達が無邪気に「今のまま」「ありのまま」こぼれる笑顔で夢を語れるように僕は子供達に日本という国の素晴らしさを必ず伝え続けていきます。2年間、本当にありがとうございました。NPO法人居酒屋甲子園8代目理事長 氏田善宣